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[銀魂]夢問屋-R18-[進撃]

第2章 芍薬の蜜/銀時


「うわっ‼︎」

投げ飛ばすようにして手を離すと、坂田の身体はボックス席の長椅子にドサリと収まった。

一番奥の席はVIP用に作られた代物なので薄いカーテンで仕切られている。

これなら天パと土方さんが衝突する事もないだろう。

『………』

私は無言で向かい側に腰を下ろした。

思いを寄せる彼とのひと時を邪魔されて、怒りのボルテージは最高潮だ。

「何怒ってんだよ」

坂田の怪訝そうな声。
答えるのも面倒臭い。

目の前にいる客を無視して煙草に火を付けると、カーテンを割って店長が顔を覗かせた。

「よっ万事屋の旦那」

「おー店長じゃねェか」

どうよ、儲かってる?
そりゃもうお陰様で。

おっさん二人の世間話はその後しばらく続き、気付いた時にはVIP席が高級酒で埋め尽くされていた。
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