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蒼き昊をみすえ

第2章 出会い


「今日このときより、そなたに二つ名を授ける」
 寺院の坊主というよりも里長に近い貫禄のある男。気がついたときにはもう『師範』と呼んでいたその男に名を授かった。常に呼ばれている名とは別に任務や外での生活の際に呼ばれるためだけにあるその名は、生き残った子どもに与えられる生き残った証であり、罪を忘れないための枷であった。
 その名を呼ばれれば、自分が自分ではなくなる。そんな感覚も、任務をこなすうちに次第になくなってきた。今ではその名が自分の名ではないのかと錯覚するほどに・・・
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