• テキストサイズ

闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第1章 幼少期と日常


『ちょっと二人とも、ケンカはやめろよ』

「口出すんじゃねぇ新入り!」

「邪魔するな!」

『周りを見ろ、迷惑だろうが 床とか壊したらどうするんだよ』

「生意気な事言いやがって、ヤんのかゴラァ!?」

『生憎だが女を殴る趣味は無い』

「調子にのんなよ色女!!」

「そうだ、臍だし女2!!」





―――ブチッ





二人は言ってはいけない事を言ってしまった。





『そうか…そんなに死にたいのか…』



「「「(ゾクッ)!!?」」」



禍々しい魔力が体から吹き出し、低音で呟かれた言葉に背筋が凍った。



『冥土の土産に一つ言ってやる…』



凄まじい殺気はエルザやミラだけでなく、マカロフまでも冷や汗を流した。
しかし殺気は徐々に怒りへと変わっていった。

そして…(みんなにとっては)衝撃の事実を知る事になる。





『俺は男だああぁあああ!!!』




「「「「「ええぇええええ!!?」」」」」



ギルドにいる全ての人の叫びがマグノリアに響いた…。


「お、おま…男!?」

『あぁそうだよ! 何だよみんな俺が女だと思ってたのかよ!?』

「思ってた」
「俺も」
「私も」
「同じく」
「同感」
「うむ」


『……』


アギトは手と膝を床につけて自己嫌悪していた。
女に間違えられた事はある。
しかしこんなに一度に大勢は初めてだった。
アギトの周りの空気がどよ~んと重くなっていた。


「す、すまない…えっと…その…」

「まーそう暗くなんなよ色おん…男」

『女って言いそうになっただろ…』


男と知ってなお女と言われかけ、更に空気が重くなった。
一方エルザはブツブツと何かを言っていた。


「確かに…ナツとグレイを止めた後に自分が争っては、何も言えないな…」

「っておいエルザ!?」


エルザの方は反省してるみたいだ。
ミラの方は納得いかない感じだが。


「アギト、お前に勝負を挑む!」

『……は?』

「そりゃいいね コイツをぶっ飛ばしてから改めて勝負だ、エルザ!」

「待てよ! 俺が一番に言ったんだぞ!」

「関係ねぇ、俺が先だ!」


エルザに加えミラ、ナツ、グレイがアギトに勝負を申し込む。
大人達は既に誰が勝つかを賭けている。


『(俺の意思は無視かよおい…)』


/ 510ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp