第5章 さらば、もう一人の友よ
<side out>
エドラス王国、城内。
そこで王族の服に着替えたミストガン…もといエドラスのジェラールはある男を待っていた。
その時、ドアをノックされた音がした。
「入れ」
「失礼します」
入って来た男はヴィアンだった。
「君が医療部隊の総司令官のヴィアンだな」
「はっ」
「アギトの様子はどうだ」
「今のところ身体に異常はありません
だいぶ慣れたきたと仰っていましたのでそろそろ来られるかと」
「そうか だが注意を怠らず様子を見てやってくれ」
「承知しております」
『だーかーらー、もう大丈夫だっつーの』
ジェラールをヴィアンが会話をしている途中で、新たに正装に着替えたクロス…もといエドラスのアギトが現れた。
アギトの声は何故か声が低くなっていた。
「無理はするなよ」
『してねぇ エリュシアンも問題ねぇって言ってたぞ』
「だがいきなりだと違和感とかないのか?」
『全然 寧ろ解放感があってラクだ』
「しかし王が心配するのも仕方ないですよ
なんせお姉様が…
お兄様になったのですから」