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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第5章 さらば、もう一人の友よ


…しかし、安堵の息をつく間もなく、今度は得体の知れない眩い光を発し出した浮遊島。

その光は天高く立ち昇り、爆風を生み出した。
その風で周りにいた者達を容赦なく吹き飛ばす。


「うあ!」

「何!?」

「これは!?」

「うわっ!」


人間もエクシードも関係なく、強風に吹き飛ばされてしまった。


しかし風が止んだ時、ハッピーがナツを運ぶ時の様にエクシードが妖精の尻尾のみんなを支えてくれていた。


そして爆風と共に眩い光が収まった時、みんなは目を疑った。





「ラクリマが…消えた…?」

「ど…どうなったの!?」


声を漏らす者、黙っている者。
みんなそれぞれだが驚愕している事に変わりはなかった。





『アースランドに帰ったんだよ』



「「「…!」」」


突如妖精の尻尾のみんなには聞き慣れた声が響いた。

そこには布で顔を隠した男と、銀髪で最恐の魔導士。

その姿を確認するなり、みんなは笑みを浮かべた。



「アギト!!」

「ミストガン!!」

「全てを元に戻すだけの巨大なアニマの残痕を探し、展開するのを遅くなった事を詫びよう
 そしてみんなの力が無かったら間に合わなかった…感謝する」

「おぉ!」

「元に戻したって…」

『ラクリマはもう一度アニマを通り、アースランドで元の姿に戻るんだ

 つまり…全て終わったんだよ』


アギトの言葉を聞き、次第にみんなの顔に浮かんでいく喜びの笑顔。
これで本当に妖精の尻尾の仲間達の、エクスタリアの危機はなくなったのだ。


「やったのか!?」

「俺達…エクスタリアを守れたのか…!?」


ドッと湧き上がる大歓声にみんなの顔が綻び、喜びの涙が溢れ出る。
心なしか、皆を見つめるルークの表情も温かく柔らかい。




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