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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第5章 さらば、もう一人の友よ


<side out>

ざわざわと困惑した様な声が上がる、エクスタリアの街中にある広場。
そして、そこに住むエクシードによって作られた人ごみの中心に佇むのは顔を引き締めたウェンディとシャルル。
アギトの予想通り、二人は危機を女王に知らせる為にエクスタリアの地に降り立ったのだ。


「アイツら…確か堕天の…」

「人間までいる…」

「わぁ…初めて見たー!」

「人間だ…人間だ…」

「人間を連れて来たぞ!」


一向に収まる気配のないざわつき。
その中から一つ、「どいて、どいてー!」という声が上がった。
エクシード達は声の主を振り返り、サッと素早く道を開けて行く。
姿を現したのは黒毛で細長のエクシード、エクスタリア国務大臣のナディだった。


「君達困るよ! 堕天と人間はエクスタリアへの侵入は禁止だよ!」

「そんな事言ってる場合じゃないの…アンタ達、命が惜しかったら言う事を聞きなさい」

「君を追い掛けたニチヤさんはどうしたんだよー?」

「…王国軍に、ラクリマにされたわ」


シャルルの言葉にシンと静まり返るエクシードのみんな。


…だが、


「ぷぷ!」

「「「っあははは!」」」

「「、…」」


一人のエクシードが堪え切れずに吹き出した途端、辺りからは大きな笑い声が上がった。
予想外な事に呆気に取られ、言葉を失うウェンディとシャルル。




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