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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第4章 再会と離別を同時に


「ちょっと待てよ!? 何でアギトまで…!」

「先程言った通り、闇ギルドとの接触の疑いがあるからだ」

「ジェラールは記憶を失ってるんだ!
 それでも俺達と六魔将軍を倒したんだぞ!?
 アギトだって奴等に連れ去られて、寧ろ被害者だろ!?」

「犯した罪が消えたワケではない
 アギト様の場合は無罪であることを確かめる為と思って欲しい」

『構わねぇよ』

「おい! アギト!?」

「ご同行感謝致します」


その様子を、エルザは震えながら見ていた。



止めなければ…


私が止めなければ…


ジェラールが行ってしまう…


アギトが行ってしまう…


折角悪い夢から覚めたジェラールを…


もう一度暗闇の中へなど行かせるものか!


私達の大切な仲間を…


行かせるものか!!





「行かせるかぁああっ!!」


「!!」

「ナツ!!」

「相手は評議院よ!?」

「貴様…!」


エルザが出るよりも早く、ナツが動いた。
評議院の者を掻き分けて前へ行こうとする。


「そいつ等は仲間だ! 連れて帰るんだーーっ!!」

「ナツさん…」

「よ…よせ…」

『よさねぇかナツ!』

「と…取り押さえなさい!!」


アギトが言ってもナツは止めなかった。
ラハールの命令で見ていた評議院の者が走り出す。

だが、



「行け、ナツ!」

「ぐほっ!」

「グレイ!」

「こうなったらナツは止まらねぇからな!」


ナツだけでなくグレイも割って入る。


「気に入らねぇんだよ! ニルヴァーナを防いだ奴に…一言のねぎらいの言葉もねぇのかよぉ!!」

「それは一理ある、その者とアギト殿を逮捕するのは不当だ!」

「悔しいけど、その人達がいなくなるとエルザさんが悲しむ!」

「もうどうなっても知らないわよ!」

「あいっ!」

「お願い! ジェラールとアギトさんを連れて行かないで!!」


ジュラ、一夜、ルーシィ、ハッピー、ウェンディまでもが抵抗する。
ただ、エルザだけは俯いてその場から動けずにいた。


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