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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第4章 再会と離別を同時に


( ナツ お前にはイグニールが、この私がついている )


何もなく、無色で、冷たくて、力も入らない"無"の空間。
そこで聞こえた心に響く頼もしい声。

ナツは口元に笑みを浮かべ、全身から金色の炎を放出した。


「な、何…!?」


勝利を確信したゼロの目の前で空間に罅が入り、眩い光が溢れ出す。
そして光は爆発するかのように輝いたかと思えば突然金色の炎を放った。

金色の炎はナツに道を示し、ゼロの魔法を燃やし尽くしていく。
一歩一歩前に進むナツ。


「金色の炎が…俺の魔法を燃やしているだと!?」


「らああぁあああぁああああ!!」


炎を一気に放出し、地を、空気を揺らすナツの咆哮がニルヴァーナに轟く。
その姿は紛れもなく、炎を纏いし竜。


「(ドラゴンを倒すために…ドラゴンと同じ力を身に付けた魔導士…)」


ゼロの目に、ナツの背後に雄々しく立つ炎を纏った巨大なドラゴンの姿が映った。



「(これが…滅竜魔導士…!)」



「全魔力解放!」



ナツから放出された金色の炎がフロア全体を包み込み、巨大な魔法陣が足元に広がった。



「滅竜奥義・不知火型 "紅蓮鳳凰劍"!!」



金色の炎を全身に纏ったナツがゼロに強烈な突進を喰らわせた。
その勢いのまま、ナツは天井を次々に突き破っていく。



「ぐああぁあああ!!」


「うおぉおおぁああああっ!!」


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