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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第4章 再会と離別を同時に


再び1の部屋。
ナツの目の前には金色に輝く炎が灯されていた。


「これは咎の炎…許しなんていらない、今は君に力を与えたい

 俺は君を信じる


 エルザとアギトが信じる男を…俺は信じる」


「……」


強く握りしめた拳を解き、ナツがジェラールに手を伸ばす。
そして、敵対していた二人の手が強く握りしめられた。


結ばれた手を伝い、金色の炎がナツの体を包み込む。
優しさ、温かさ、絆の強さが伝わってくる。


ナツは咎の炎を喰らった。


「頼んだぞ…」


それを見届け、ジェラールの腕が力なく地に落ちた。


『ジェラール…』

「…御馳走様、確かに受け取ったぞ…ジェラール」

「…咎の炎、か」


その様子を見ていたゼロがボソリと呟いた。


「アギト、ジェラールを頼んだ」

『…やれるのか』

「俺がやるんだ」

『わかった』

「それを喰っちまったら貴様は同じ罪を得るわけだが?」

「罪にはなれてんだ 妖精の尻尾の魔導士は


 本当の罪は…目を逸らすこと


 そして、


 誰も信じられなくなることだぁ!!」


「ぐおっ!?」


目にも止まらぬ速さで繰り出されたナツの突進はゼロの腹部に減り込み、そのままゼロの体を吹っ飛ばした。
壁に突っ込み瓦礫に埋まるゼロだが、すぐに起き上がり、ナツに攻撃を放つ。


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