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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第4章 再会と離別を同時に


「!、ヒビキ?」

「…念話が切れた、」


念話がぶつりと切れ、煙を上げながら遂に墜落してしまうクリスティーナ。
炎は出てないし、あの程度の音ならみんな無事のハズだ。

あとは各自で行動するしかない。


『ジェラールは俺と来てくれないか 偶に貧血でちょっとフラつく』

「わかった」

「恐らくゼロは1にいるだろう」

「!? ナツさんのトコだ!」

「アイツは鼻がいい わかってて1を選んだハズだ」

『そうだ…ゼロって誰だ?』

「? 六魔将軍のマスターだと言ってたぞ 知らないのか?」

『俺は知らん』

「そうなのか」


俺が知ってるのは子供の頃に会ったブレイン、コブラ、レーサー、エンジェル、ミッドナイトだけだ。
ホットアイってのも知らねぇ。


「だったら加勢に行こうよ! みんなで戦えば…」

「ナツを甘く見るな アイツになら全てを任せて大丈夫だ」

『だろうな』

「私達も持ち場に行くぞ! 私は5、ジェラールとアギトは6だ」

「…ナ、ツ…」


背を向けて歩き出すエルザ。
だが、ジェラールの呟きを聞き、不思議そうに振り返った。


「ジェラール?」

『どうした?』

「…いや、何でも…ない…行こう、アギト」


そう言いながらも額を押さえ、フラフラと覚束ない足取りのジェラール。
俺もジェラールの背を追った。


『…大丈夫か、ジェラール』

「あぁ…、っ…」

『本当に大丈夫か?』

俺は心配してジェラールの背に声を掛ける。
すると、突然ジェラールが額を押さえ、立ち止まった。


『…?』

「…ナツ…ドラグニル…」

『!…お前、』


震える声でナツの名前を口にするジェラール。
記憶を失ったジェラールがナツの名前をフルネームで知っているはずがない。
だとすれば…記憶が…?


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