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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第4章 再会と離別を同時に


「しかしアギト…どうしてミッドナイトに連れて来られたのだ?」

『評議院のクエストを終えてギルドに帰ったらギルドが襲われたんだ』

「それと…お前は…ブレインをどういう関係なのだ?」

『あー…えーっとな…』


言いにくそうに頭を掻くが正直に言った。


『俺が研究所を出た後一人で旅をしていたのは言ったよな
 その時に初めてジェラールとブレインに会ったんだ
 
 コブラ達もその時に会った俺の友人だ
 けど一人だけ知らないから確信はなくってさ』

「(確かにホットアイとか言う男はあった事が無いと言ってたな)」

『だから…本当に無事で良かった』


アギトは懐かしそうにジェラールの頭を撫でた。
ジェラールは驚いたが、何故か懐かしく感じたので動きが止まってしまった。


「…アギト、」


だがジェラールは申し訳なさそうに俯いた。


「すまない…俺には殆ど記憶が…!」


目を見開き、息を呑むジェラール。
その理由は、頭に乗せられていた手が急に肩に回り、ぐいっと引き寄せられたからだった。


『知ってる』

「!?」

『つーか一目見たらわかった』


だけど…と続けた。


『記憶があろうがなかろうがジェラールはジェラールだ
 もう一度会えたら、今度は絶対お前を守ると決めたんだ』

「アギト…」

『だから何も心配…!』


突然アギトは後ろを振り向いた。
何かを警戒しているみたいに。


『…エルザ、ジェラールを頼む』

「アギト…?」

「どうしたのだ」

『六魔以外に誰かいる…殺気を感じるんだ』


アギトの友人である五人ともう一人、その他に知らない誰かの気配を感じた。
目的は連合軍なのか。
妖精の尻尾なのか。

もしかするとジェラールなのか…。


『任せていいか』

「無論 お前の代わりに守り抜く」

『頼んだぜ、"妖精女王"(ティターニア)』

「行ってこい、"黒龍騎士"」


アギトとエルザはよく頼み事をするときにふざけて異名を言い合う。
そして今回も言い合い、アギトはニルヴァーナから降りて森の中へ向かって行った。


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