第3章 折り重なる再開
『…なぁ? 言っただろ?』
<<…どうして…>>
『あんなことを言っていても、ラクサスは心の底では俺達を敵と思っていなかったんだよ』
クスリと笑い、口角を上げた。
術者が敵と認識した者のみを攻撃する魔法…
街の人も、ギルドの仲間たちも全員無事。
ラクサスの"妖精の法律"は失敗に終わったんだ。
その原因はギルドと街の人を敵だと認識できなかったことだ。
『魔法に嘘はつけない、って事さ』
<<…そうだな>>
『ラクサスの事はナツに任せる 俺達はみんなの治療しよーぜ』
<<あぁ 包帯が足りるといいが>>
『違えねぇ』
ムクリと起き上がった俺は傷付いた魔導士達を回収することにした。
(その後、ナツの雄叫びがギルドにまで響いたのだった)