第3章 折り重なる再開
「スキあり!」
「ぐはっ!」
ミストガンが油断している隙に攻撃を放った。
そのせいで帽子が破け、覆面が外れてしまった。
「え?」
「っ……」
ナツとエルザは目を見開いた。
それもそのハズ…
ジェラールと同じ顔だったのだから。
「お前…!」
「ジェラール…何故…」
「お? 知ってる顔だったのか?」
その様子を面白そうにラクサスは見ていた。
「エルザ…貴方にだけは見られたくなかった」
「え?」
「私は…!」
「戦いの最中に話たぁ余裕だな!」
ラクサスは三人に向かって雷を放った。
いきなりの攻撃でナツやエルザ、ミストガンは反応が遅れた。
『"波動"!』
「「「!!」」」
三人に当たると思っていた攻撃が掻き消された。
目の前には銀髪に黒いコートが靡いていた。
「アギト…!」
アギトがミストガンの方へ振り返った。
「ア、ギト…」
『ジェラール、今は此処を離れろ』
「っ…済まない…後は任せる」
『あぁ』
アギトが頷くとミストガンは霧の様に消えてしまった。