第3章 折り重なる再開
一週間後。
[マグノリアの皆さん、及び近隣の街の皆さん
え? このイベントを見るために死者の国から来たって人もいるの?
終わったら墓に帰ってね]
お祭り騒ぎのマグノリア。
食べ物を目当てに来た者、夜のファンタジアを目当てに来た者様々。
そして今は妖精の尻尾のミスコンが始まった。
マックスの冗談で盛り上がっていた会場が更に盛り上がった。
[お待たせしました! 我が妖精の尻尾の妖精達による美の競演!
ミス・フェアリーテイルコンテスト開催でーーす!!
司会者はこの俺、砂の魔導士マックスが努めます!]
そう言って魔法で砂を現す。
このコンテストは町民は勿論妖精の尻尾の魔導士達も見ているものだ。
しかし、盛り上がりは続かなかった。
[エントリーNo「1」!?]
マックスの言葉を遮り、一人の女が現れた。
「妖精とは私の事 美とは私の事 そう…全ては私の事…
優勝はこの私、エバーグリーンで決定~
ハ~イくだらないコンテストは終了で~す」
そう言って現れたのはラクサス親衛隊"雷神衆"の一人、エバーグリーンだった。
「何をするエバーグリーン! 祭りを台無しにする気か!?」
「祭りには余興がつきものでしょ?」
エバーグリーンの言葉を合図に幕が燃えていく。
幕の向こうにいたのは石化された女達。
ミスコンに参加するはずだった女達がいた。
カナ、ジュビア、ミラ、エルザ、レビィ、ビスカ、そしてルーシィ。
「なっ!?」
「控え室にいた奴等が全員石に!?」
「姉ちゃん!」
「エルザまで!」
「バカタレが! 今すぐ元に戻さんかっ!」
マスターが石化された者達に近付こうとした。
しかしそれを阻止するかの様に舞台に雷が落ちた。
「よォ…妖精の尻尾のヤロウども…祭りはこれからだぜ」
現れたのはラクサス、そして後ろには残りの雷神衆の二人がいた。