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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第3章 折り重なる再開


<エルザside>

三日後、アカネリゾート、海岸。

そこにはショウ、シモン、ミリアーナ、ウォーリーと私がいた。
昼間私は「行く宛がないなら妖精の尻尾に来ないか」と尋ねた。
しかしショウ達は旅に出る事を選んだ。


「俺達はずっと塔の中で育ってきた
 これから初めて"外"の世界に出ようとしている
 わからない事や不安な事がいっぱいだけど、自分達の目でこの外の世界を見てみたい
 もう誰かに頼って生きていくのは嫌だし、誰かの為に生きていくのもごめんだ
 これからは自分自身の為に生きて、やりたいことは自分の手で見つけたい

 それが俺達の自由なんだ」


お前達はお前達で夢ややりたい事があるのだな。
それを知った私は三人の意志を受け入れた。


「その強い意志があれば、お前達は何でも出来る 安心したよ」


私は鎧に換装し、妖精の尻尾を抜ける者への三つの掟を伝えた。


「一つ、妖精の尻尾の不利益になる情報は生涯他言してはならない!!

 二つ、過去の依頼者に濫りに接触し個人的な利益を生んではならない!!


 三つ、例え道は違えど強く…力の限り生きなければならない!!

 決して自らの命を小さなものとして見てはならない!!」


私はこの時、自分達の為に散ったアギトの顔を思い浮かべた。
次に言う事と自分を重ねてしまったからだろうな。
我慢が出来ずに涙が溢れてくる。



ショウに、シモンに、ミリアーナに、ウォーリーに…



「愛した友の事を、生涯忘れてはならない!!!」



そして自分に言い聞かせる様に言った。



「妖精の尻尾式走行会! 始めぇ!!」



「お前らー! また会おうなーーっ!!」



ナツは口をもごもごさせ、



「心に咲けよ! 光の華!!」



口から炎の花火を打ち上げた。



「氷もあるんだぜ!」



グレイは造形魔法で氷の花火を、



「じゃああたしは星霊バージョン!」



ルーシィは星霊の鍵を使って花火を打ち上げた。


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