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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第3章 折り重なる再開


「! 何アレ!?」


ハッピーが何かに気付き、塔を指刺した。

塔の真下に展開された黒い魔法陣だった。


「あれは…アギトなのか!?」

「そんな! それじゃあアギトは…」

「!!」





魔法陣から黒い光が空に向かって放たれた。





それはまるで…





「黒い、エーテリオン…」





グレイが、そう呟いた。





光がなくなると、塔は跡形もなく消えていた。








―――コトッ








何かが、小舟に落ちてきた。


エルザはそれを拾って見てみた。





「…! 聖十の、バッジ…」



裏を見ると、"E・アギト"と刻まれていた。



「アギトのだ…」



エルザはバッジを握り締め、声を上げて泣いた。
アギトが命を賭けてまで守ってくれた事に、泣けなかった右目も涙を流して。

その場で涙を流さない者はいなかった。



「…ちくしょう…」



そんな中、ナツは涙を流しながら塔があった場所に向き直った。








「…アギトの…バカやろおぉおおぉおおおおお!!!」








みんなが啜り泣く声と、



エルザの泣き声。



そして…ナツの叫び声が響いた。



(それらを掻き消すかの様に)



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