第3章 折り重なる再開
俺には幾つもの滅竜魔法が使える。
その属性の魔力だけをエーテルナノから吸収する。
吸収可能な属性は全て吸い尽くし、塔全体が収まるくらいの大きさの黒い魔法陣を展開した。
『滅竜奥義・"邪煉空絶破"!!!』
叫んだ瞬間、魔法陣から黒くて膨大なエネルギーの光が放たれた。
残ったラクリマを破壊し、余ったエネルギーは空に放たれる。
塔は完全に破壊され、足元を無くした俺はエネルギーによる浮遊感を感じる。
エネルギーを感じながら、瞼を閉じた。
『(これで、みんなは助かる…)』
「…アギトの…バカやろおぉおおぉおおおおお!!!」
『!?』
ナツの声がした様な気がした。
『(ごめんな…ナツ…)』