第3章 折り重なる再開
ナツがジェラールを倒した。
聖十大魔道の一人であるジェラールを。
私でも歯が立たなかったジェラールを。
「…これが…ナツの真の力…」
思わず私は呟いた。
「(これが…滅竜魔導士…!)」
しかし、
「…っ、ナツ!」
糸が切れたように倒れるナツを私は抱き止めた。
「つ、疲れた…」
疲れたって…これだけ大暴れしたのだから疲れるのは当たり前だろうに。
ナツのごもっともな言葉に思わず苦笑してしまう。
「お前は凄い奴だ、本当に…」
いつの間にか、こんなに強くなっていたのだな…お前は。