第3章 折り重なる再開
<エルザside>
ジェラールとナツの実力の差は圧倒的なものだった。
素早い行動に威力のある攻撃。
普通の者なら死んでいるかもしれない程。
しかしナツはラクリマを壊されたら困る事に気付いた。
それがジェラールの逆鱗に触れる事になってしまった。
「無限の闇に落ちろ! ドラゴンの魔導士ぃいい!!」
ジェラールがある構えをした。
すると影と光源が逆に伸び、魔力の渦が巻き起こる。
私はナツを庇う様に両手を広げて前へ出た。
「貴様に私が殺せるか!?」
「!!」
「ゼレフ復活に必要な肉体なのだろう!?」
私が必要ならその攻撃を止めるハズだ。
今のナツがあの攻撃を食らったら一たまりも無いだろう。
だが…
「あぁ…おおよその条件は聖十大魔導にも匹敵する魔導士の体が必要だ
しかし今となってはお前でなくてもよい」
「!!」
「二人揃って、砕け散れ!!」
ジェラールの頭上に黒い魔力の球体が現れる。
だが私は逃げなかった。
「エルザ、どけっ!!」
「お前は何も心配するな
私が守ってやる」
「天体魔法・"暗黒の楽園"(アルテアリス)!!」
黒い球体が私に放たれる。
「エルザっ!!」
大丈夫だ、ナツ。
お前は私が守ると言っただろう?
「エルザ!!」
「、シモン!?」
その時、大柄の男が私の前に現れた。
それは私のかつての仲間、シモンだった。
「エルザは俺が守る!!」
「止めろぉおお!!」
『天体魔法・"暗黒の楽園"!!』
「「「!!?」」」