第3章 折り重なる再開
<side out>
アギトVSデュークの戦いが幕を上げた。
アギトが接近しても離れてもデュークは鎖を出現させて攻撃してくる。
接近戦が苦手なのかと"邪竜の鉤爪"を繰り出すがギリギリ躱される。
『流石、四羽鴉の一員なだけあるな』
「アギトはんに褒められるなんて嬉しいなぁ
せやせど、わいの戦い方は実戦向きやないんよ」
『は?』
「実戦やったらやっぱヴィダルダスはんや梟はん、そして何といっても斑鳩はんがええよ」
ヴィダルダス・タカ、梟、斑鳩は残りのクアトロレイブンのメンバーの名前。
勿論かなりの実力者なのはアギトも知っていた。
「わいはどっちかっちゅーとバックアップやねん
潜入や情報収集や拘束や暗殺…まぁ隠密系や」
『なら、何故俺なんだ 偶然か?』
「いやいや、アギトはんの相手がわいなんはジェラールはんのシナリオ通りや」
『意味がわからねぇ…つまりお前の狙いは何なんだ』
「知りたい?」
『(ムカつくなコイツ!)』
からかう様な言い回しを繰り返され、アギトは心底イライラしていた。
だから、反応するのに遅れた。
「わいの目的はな…」
『がっ!?』
背後から何かに頭を殴られた。
見るとそれは重そうな分銅の付いた鎖。
この分銅で殴られたのだと理解した。
怪我は無いが頭がグラグラして膝を付いてしまう。
「アギト・エリュシアンの足止め、又は追放」