第3章 折り重なる再開
<side out>
エリュシオンを見送って一年。
エドラスのジェラールと旅をするより前の頃。
アギトは一人で旅をしていた。
山や森や荒野など、様々な環境で様々なモンスターと戦い武者修行していた。
その、とある森だった。
『んー…此処らはモンスターいねぇのかな?』
草木だけが生い茂っていて、凶暴そうなモンスターがいなかった。
『…ん?』
何かが爆発する様な音がした。
アギトは音がしたところへ行ってみる事にした。
「"流星"(ミーティア)!!」
少年は流星の如く超高速で移動し、大人の男の背後へ回り込む。
「七つの星に裁かれよ…"七星剣"(グランシャリオ)!!」
空から巨大なエネルギーが降ってくる。
「"常闇奇想曲"(ダークカプリチオ)」
男はエネルギーに向かって手から螺旋巻く光線を発射した。
巨大なエネルギーは散霧し、少年は悔しそうにそれを見ていた。
「くそっ…」
「まだまだだな、ジェラール」
『(うわぁ…どっちも凄ぇなー…)』
その様子をアギトは離れたところから見ていた。
「…そこにいるのは誰だ?」
『(あ、バレてた?)』
アギトは逃げるどころか二人に近付いた。