第3章 折り重なる再開
俺はジェラールを探す為に走り続けていた。
何処だ…何処にいるんだ。
きっと何かの間違いだ。
俺は信じねぇ。
ジェラールがそんな事をしたなんて…信じたくねぇ!
『(ジェラール…)』
ジェラールは俺の…大切な友人だ。
初めて手を差し伸べてくれたんだ。
初めて出来た友なんだ。
あの人と一緒に魔法を学んだ友なんだ。
[ようこそみなさん、楽園の塔へ]
『ジェラール!?』
ジェラールの声が塔中へ響き、俺は足を止めた。
[俺はジェラール、この塔の支配者だ
互いのコマは揃った
そろそろ始めようじゃないか
楽園ゲームを]
『楽園、ゲーム?』
[ルールは簡単だ
俺はエルザを生贄としゼレフ復活の儀を行いたい
即ち楽園への扉が開けば俺達の勝ち
もしそれをお前達が阻止出来ればそちらの勝ち
ただ…それだけでは面白くないのでな
こちらは四人の戦士を配置する
そこを突破出来なければ俺にはたどり着けん
つまりは4対8のバトルロワイアル
最後に一つ、特別ルールの説明をしておこう
評議院が衛星魔法陣(サテライトスクエア)で此処を攻撃してくる
全てを消滅させる究極の破壊魔法
"エーテリオン"だ]
『何!?』
[残り時間は不明、しかしエーテリオンの落ちる時
それは全員の死
勝者無きゲームオーバーを意味する]
『待て!』
[さぁ、楽しもう]
『ジェラールー!!』
俺の声は虚しく反響した…。