第3章 折り重なる再開
<side out>
その頃のエルザとルーシィ。
近くにいた客はショウという男にトランプに閉じ込められていた。
ルーシィはミリアーナという女の魔法で拘束されてしまっていた。
その間にウォーリー、シモンという二人の男も集まった。
「お前達が何故此処に…ルーシィを開放してくれ」
エルザは何故か震えていた。
「あんたを連れ戻しにサ」
「みゃあ」
「……」
「帰ろう、姉さん」
「言う事を聞いてくれねぇとヨォ…」
ウォーリーは縛られているルーシィに銃口を向けた。
「ひいぃ!?」
「よ…よせ! 頼む、やめてくれ!」
エルザはやめてくれと乞うた。
しかしこれはウォーリーのフェイク。
ウォーリーの腕がホログラムの様にビビビと消えてしまった。
その腕はエルザの背後に現れ、背中を撃った。
「エルザー!」
エルザが撃たれたのは睡眠弾であり、眠ってしまっただけ。
倒れそうになったエルザをシモンが抱えた。
「目標確保 帰還しよう」
「ちょっと! エルザを何処に連れて行くのよ! 返しなさいよ!」
「みゃあ」
「うぐっ、ああああっ!」
ミリアーナがルーシィを縛ってる紐に何かを命じた。
すると紐が急に締まって苦しみだした。
「後五分くらいで死んじゃうかもよ~君ぃ~」
四人はエルザを連れて建物を出ようとした。
『"邪竜の飛爪"!!』
「んみゃ!?」
「「「!?」」」
四人の足元目掛けて黒い衝撃波が襲いかかってきた。
『お前ら、エルザをどうするつもりだ』
「アギト!」
「コイツ…アギト・エリュシアンか」
「みゃあ? エルちゃんのギルドの最恐の?」
「"黒龍騎士"のか?」
『(おいおい…俺の情報は筒抜けかよ)』
「関係無いよ 姉さん…帰ってきてくれるんだね "楽園の塔へ"」
楽園の塔?
何のことだ?
「きっとジェラールも喜ぶよ」
『!!?』
ジェラール…だと…?