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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第3章 折り重なる再開


※BL表現注意・見なくても困りません
 苦手な方は218ページまで飛ばしてください。










<アギトside>

妖精の尻尾の建設工事は滞りなく進み、完成も間近になった。
だけど今日の俺は工事に参加せず、ある場所へと向かっていた。


アースランドに戻ってまだ二度しか会ってない、大切な友人の元へ。


ある場所とは評議院の事だ。
評議院の奴は俺の横を通り過ぎる度に頭を下げる。
煌帝国の奴もだけどさ、別に俺にそんな態度しなくていいと思うんだが…?


「あらアギト、久し振りね」


俺に話しかけて来たのは評議院の検証魔導士をやってるウルティアだ。
ウルティアは【時のアーク】という珍しい魔法を使う。
【失われた魔法】(ロストマジック)の一種で、生物以外の物体の時間を操るんだ。
ナツ達みたいに手合せを繰り返したワケでも額をくっつけたわけでもねぇから覚えてねぇけどな。

実際手合せはした事あるんだよ。
だけど評議院の奴に止めろって止められて仕方なく中断。
それ以来一度も手合せしてねぇ。


『久し振り 元気だったか?』

「貴方に会えなくて寂しかったわ」

『そりゃあ済まなかったな』

「別にいいのよ 貴方も大変だったわね」

『そりゃあもう…六年間も違う世界で過ごしたんだからな』

「こっちの世界では二年なのにね」

『無駄に四年歳取ったんだよなー…』


何かもう…みんなが若々しく見える気がする。
そんな事言うのは早いって?
気分の問題だよ。


「私は男前になったと思うわよ?」

『そう言っていただけるとありがたい…』

「お世辞じゃないわよ」

『年齢不詳なのが幸いしたな』


年齢がはっきりしてたらもっとショックだったと思う。
何度も言うけど四年って地味に大きいぞ?


「で、本命はあの方に会いに来たんでしょ?」

『ご明察』

「自屋にいるわよ」

『サンキュ』


ウルティアとはそこで別れた。
俺は"あの方"とやらの自室に向かった。


その部屋に着いた俺はドアをノックをする。
返事が帰って来たので何の躊躇いもなく入った。


「待ってたぞ、アギト」

『数日振り、ジーク』


部屋に入り、碧い髪の彼を見つけた俺はドアを閉めた。


『それとも…





 ジェラール?』


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