第3章 折り重なる再開
俺は妖精の尻尾、建設工事現場に帰った。
『ただいまー』
「アギトおかえり!」
ミラが一番に気付き、後から次々と「おかえり!」と声をかけてくれる。
そんな中エルザが俺に尋ねた。
「今朝から何処に行ってたんだ?」
『あぁ、評議院の所だ んで、これ貰って来た』
そう言ってエルザにバッジを見せた。
「なあっ!? アギト、これは…聖十大魔導士の証ではないか!?」
「「「「「ええっ!!?」」」」」
すっげぇ驚いてるよ。
「アギト、おめぇいつの間に!?」
「まぁファントムのマスターをやっつけたから当然かもしれないけど…」
「しかも無傷だったしな」
「とんでもねぇなアギトは」
「つーか今まで無かった方がおかしいよな!」
「いやでも評議院の奴が永久授与とか何とか言ってなかったか?」
「そーいえば」
「アギトの方がよっぽどマスターに相応しいな」
「確かに」
「おめぇだったら、喜んで付いて行くぜ!」
…何でマスターの話になってんだ?
マスター引退すんのか?
何の話かわかんねぇけど…色々言われて、なんか恥ずかしいな。
そして後日ミラに話を聞くと、俺が留守の間にラクサスが来てマスターの座がどうのこうのって話して帰ったらしい。
『気持ちだけ受け取っとくよ マスター見てたら大変なの丸分かりだからな…アレは勘弁だ』
本当…色々責任とかあるし。
評議院に呼び寄せられたりするし…今もだけど。
そして今夜、マスターの叫び声がマグノリアに響いたとか何とか…。