第3章 折り重なる再開
<アギトside>
妖精の尻尾、建設工事現場。
ギルドの建て直しの最中、ナツがまた無理な事をしていた。
「うおらぁーーー!!…がっ!?」
角材を十本程持って行こうとしたら、バランスを崩して埋もれてしまった。
「一度にそんなに持つからだ バ~カ」
「んだコラーー!」
「やんのかコラ!」
「チマチマ運んでんじゃねぇよ!」
相変わらずケンカしてるなあの二人。
ん? あそこにいるのは…?
「(あ~グレイ様、ジュビアも運んで~!)」
あれってジュビアだよな?
…よく誰にも見つけられないもんだな。
「あらアギト、よく持てるわねそれ…」
ミラが言うそれとは、今俺が角材十本を軽々と持っている事だろうな。
しかも片手で。
それを見ていたナツとグレイは、
「…さすがに…あんなには…持てないな…片手で」
「やっぱアギトは凄ぇな…」
となっていた。
その時、
「そこぉ!」
「「グゲッ!?」」
ナツとグレイは、エルザの振り下ろした角材によって地面にめり込んだ。
「口よりも体を動かせ! 一刻も早く妖精の尻尾を再建するんだ!」
「「あ゙い゙…」」
工事現場にいる格好で二人に説教をしているエルザ、変わらないなこのやりとり。
「…エルザ…気合入ってんなぁ…」
「…あの服も換装か?」
ドロイとジェットは突っ込んだ。
エルザの服装が作業服にヘルメットだったからだ。
「マスターも気合入りまくりだよ」
「「ノリノリじゃねーか!?」」
レビィの一言に突っ込む二人。
マスターもヘルメット着用で巨大化していた。
つか巨大化して角材を楽に積み重ねてるとは…。
「監督! この角材はどちらに?」
「おぅ、あっちじゃ!」
「「何だよ監督って!?」」
エルザとマスターに突っ込む二人。
つか今回の突っ込みキャラはこの二人か?
やっぱキレのある突っ込みが出せるルーシィが居ないとなぁ。
だって自己紹介の時面白かったんだぜ?
ナツのボケをとことん突っ込みながら自己紹介するルーシィ。
今思い出しても笑える…くくくっ。