第3章 折り重なる再開
※本当に少しだけ、BLの雰囲気注意
<ジークレインside>
久し振りに二人っきりになれた。
まぁ扉の近くにエルザがスタンバイしているだろうがな。
『ジークはあんまり変わってねぇな』
「アギトは大人っぽくなったな 二年会わなかっただけなのに」
『俺にとっては六年だよ』
「六年だと?」
『詳しい話は後日な てかお前、エルザに何かしたのか?
凄ぇ殺気だったぞ…』
「さぁ? したのかもしれないししてないのかもしてない」
『どっちだよ』
「さぁな アギトもだぞ、エルザに何かしてねぇのか?」
『はぁ?』
「仲良くしてるところをよく見るぞ
お前、女は恋愛対象に見ないんじゃなかったのか」
過去の人体実験の女研究員がショタコンで酷い性癖だったのがトラウマだって言ってたくせに。
俺を放っておいてエルザに目を付けたのか。
『見てねぇよ! つーか見れねぇよ! エルザは仲間だ』
「仲間、か…この天然タラシ」
『タラシてねぇ! 何だ、拗ねてんのか? 襲うぞ』
「やめんかぁあああ!///」
『うおあぁええエルザ!?』
「チッ」
赤面しながらドアを蹴り破ったエルザは"煉獄の鎧"を着ていた。
赤面に"煉獄の鎧"って凄ぇ組み合わせだが、俺は二人っきりの空間を邪魔された事に舌打ちをしてしまった。
アギトが本気なら襲われても良かったのだがな。
「人の話を盗み聞きしていたのか」
「お前がアギトに何かしないか不安だったんでな、ドアの横で立っていただけだ」
『聞いてたのか?』
「いや、何を話してたのかさっぱり聞こえん
だがアギトが…お…お…おそっ…"襲う"って聞こえたから!///」
『(聞こえなかったんだ)』
アギトがそう思ってる間にエルザは俺の方へ歩み寄る。