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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第3章 折り重なる再開


「アギトが言ってた評議院の友人が…貴様だと…?」

「アギトに直接聞けばいい
 それよりも、まだアギトは取り調べを受けているのか」

「…貴様は取り調べに出席しなかったのだな」

「後日アギトに直接聞くさ」

「ふざけるな! アギトに何をするつもりだ!?」


とうとう我慢出来なくなり、私は剣を換装した。
殺気を込め、剣の刃をジークレインに向けた。


「何もしないさ 友人として色々あるんだよ」

「貴様の言葉を私が信じるとでも思ったか」

「いいのか? 束縛して寂しい思いをするのはのはアギトだぜ」

「……」

『ようお待た…何コレ、修羅場?』

「(ガクッ)!!」


取り調べを終えたアギトが帰って来たのだが…早々アギトのボケに思わず滑ってしまったではないか。


「ふはははっ! 相変わらずだなぁアギト」

『久し振りじゃねーかジーク! 今日は思念体じゃねーんだな』

「折角お前に会えるのに思念体では勿体ないからな」

『なら普段から本体で来いよ』

「会議もか? それは面倒だから却下だ」


…本当にアギトとジークレインは友人だったのか。
アギトはともかく、ジークレインがあんなに笑うのは初めて見た。


「悪いがエルザ、席を外してくれないか」

「……」

「男同士水入らずで話くらいさせてくれよ」

『頼むエルザ』

「くっ…」


アギトに言われては仕方ない。
迷ったが私は剣を仕舞った。
ジークレインの言う事を聞いたのではなく、アギトが困るのは嫌だからだと自分に言い聞かせて。
私は部屋から出ようとした足を止め、もう一度ジークレインを見た。


「アギトから妙な事をされたと聞けば斬る」

「まぁ、軽いスキンシップはするかもな」

「…今斬られたいか」

「やれやれ、わーったよ」


納得いかないが、私は部屋を出た。


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