第3章 折り重なる再開
<side out>
現在の妖精の尻尾の現状は厳しいものだった。
幽鬼の支配者のギルドが歩く要塞として攻めてきたのだ。
弾丸の代わりとして圧縮した魔力を詰め込んで発射する魔導収束砲・"ジュピター"がギルドに向かって放たれた。
それをエルザが"金剛の鎧"で何とか防いだが重傷を負ってしまった。
その15分後、新たに"ジュピター"を放つと宣言したジョゼ。
しかしナツが魔力を圧縮する魔水晶(ラクリマ)を壊したことにより阻止出来た。
だが、喜んでる暇は無かった。
ファントムのギルドが変形し、超魔導巨人ファントムMkII(マークツー)となった。
つまり、巨大な人型ロボットとなったのだ。
超魔導巨人ファントムMkIIは何かを描き出した。
"煉獄砕破"(アビスブレイク)
魔法陣を空中に描くことで発動する魔法。
魔法陣から放たれる暗黒の波動は全てを消滅させる禁忌魔法。
これを阻止する為の策をミラが気付いた。
超魔導巨人ファントムMkIIの動力は四つの元素(エレメント)であること。
妖精の尻尾でのS級魔導士に値する実力の持ち主、エレメント4を倒せば超魔導巨人ファントムMkIIは動かなくなること。
そうれば"煉獄砕破"を阻止出来ることに。
エレメント4。
大火の兎兎丸
大地のソル
大海のジュビア
大空のアリア
兎兎丸はナツに敗北。
ソルもエルフマンに敗北。
ジュビアもグレイに敗北。
残るはアリアだけとなった。
しかし、アリアの強さに手も足も出ないナツ。
既に魔法陣は描き終わっていた…
「全員伏せろぉおお!!」
「伏せて何とかなる魔法じゃねぇだろぉ!!」
「ひいいっ!!」
魔法陣から眩い光が圧縮されてゆく。
暗黒の波動が放たれた。
その時、目の前に誰かが降り立った。
「「「!!?」」」
突如黒いコートと銀髪が"煉獄砕破"の波動の前に現れた。
「アギ、ト…?」