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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第1章 幼少期と日常




…で、今に至る。
と言っても既に戦闘に入っているのだが。


『(ぶっちゃけあの時ラクサスの魔法覚えたんだけどな)』


これは内緒にしておかないと、と心の中で注意した。


「考え事たぁ余裕だな」

『いやー、どうやって勝とうかってな』

「そうは見えねぇが?」

『でーすよねー、はあっ!』


ラクサスの拳を躱し、その流れで回し蹴りをする。
しかしラクサスもアギトの蹴りを躱し、同じく蹴りを繰り出す。
今度は躱わさず蹴りで応えるアギト。
お互い足で押し合う。


結果、ラクサスが負け、後ろに飛ばされる。


「くっ、」


しかしすぐに体制を立て直し、地面に足を踏ん張った。
ズザザと音を立てながらなんとか立ち止まった。


「チッ、殴り合いじゃあキリがねぇ そろそろ本気で行くぞ!」

『望むところだ!』


ラクサスの体の周りにに電気がバチバチと弾ける。


『邪竜の…』



「雷竜の…」



そうだ、ラクサスの魔法知って凄ぇ驚いた事があるんだ。



『「咆哮!!」』


二つの咆哮がぶつかり合う。



結果、咆哮はどちらも相殺された。


『ラクサス、お前も滅竜魔導士だったのか!?』


額を当てた時に魔法をコピーしたのがバレバレない様に、今知ったフリをした。


「いいや…俺は本物はねぇよ」

『本物?』

「俺は元々体が弱かったんだ だから体に雷の滅竜魔法のラクリマを埋め込んで体を強くしたんだ
 だから俺はお前やナツみてぇに竜から教えて貰ったワケじゃねぇんだ」

『(滅竜魔法のラクリマ…アイツと一緒か)…だけど、んなの関係ねぇだろ』


アギトの予想外の言葉に驚き、目を見開くラクサス。


『手に入れた力なら存分に使ってやらねぇと勿体ねぇだろ?』

「…それもそうだな」

『…望んだワケじゃなくてもな』

「?」


ボソボソッと呟いたアギトの言葉は聞き取れなかった。
アギトは『何でもねぇよ』と言い、手に魔力を込める。


『お互いの本気、此処で一発に賭けるってのどうだ?』

「持久戦もいいが一発勝負も悪くねぇ…乗ったぜ!」


返事と同時に両手に魔力を貯める。

ラクサスは巨大な戟の形をした雷を作り出す。

アギトは肩まで黒い魔力を纏い、構える。



「"雷竜方天戟"!!」



『"邪竜の飛爪"!!』


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