第1章 幼少期と日常
「換装!」
エルザは光に包まれて、光が消えて姿は黒い鎧に羽が生えたような鎧、一撃の威力を増加させる魔法の鎧、"黒羽の鎧"(子供用)に換装しながら。
「はぁああ!」
ミラは全身接収(テイクオーバー)"悪魔の魂"(サタンソウル)で悪魔の姿になりながら。
「せいっ!」
『よっ』
「はあっ!」
『っとと』
エルザが斬りかかり、ミラが光線を出して来たが、難なく避けるアギト。
「くっ、ちょこまかと 換装!」
エルザはまた光に包まれて、黒羽の鎧から同時にいくつもの武器を操ることができる鎧、"天輪の鎧"(子供用)に換装していた。
「ハァァッ!」
『うわっ!』
エルザは"循環の剣"(サークル・ソード)を繰り出して来た。
アギトは驚きながらもバク転したりして全ての剣を避けた。
「隙あり、喰らえぇ! "デモンブラスト"!」
その隙にミラはデモンブラストを放って来た。
『ちっ、"破邪の旋風"!!』
足元から黒い風が立ち上げ、"デモンブラスト"を吹き飛ばした。
「やっと魔法を使ったな」
『流石に素手では敵いそうにないんでな』
「本領発揮ってとこかぁ!」
ミラがアギトに引っ掻く様に攻撃しようとした。
だが、ギャラリーはアギトの周りに冷気が集まっていくのを感じた。
『氷刃・"七連舞"!』
「何!?」
「俺の魔法!?」
そう、グレイの造形魔法をコピーして自分のものにした。
「くっ!」
二人の攻撃はお互いを弾き合い、距離を開いた。
アギトが氷を消し、今のうちと言わんばかりにミラは再びアギトに接近した。
「もう一発、"デモンブラスト"!」
接近しながら再びデモンブラストが放たれた。
『火竜の、咆哮!』
「今度は俺ぇ!?」
今度は頭突きして覚えたナツの滅竜魔法を繰り出した。
アギトは魔導士の魔法を見る、もしくは頭や額に頭突きを喰らわせる事で自分も使える様になるのだ。
"デモンブラスト"と咆哮は相殺し、周りに砂煙が舞う。
そんな中、アギトの声が凛と響いた。
『換装!』
「「な!?」」
両手を横に伸ばし、魔法陣に手を突っ込んだ。
魔法陣から手を抜いた時、右手に黒い刀、左手に蒼い刀を握っていた。
アギトが【蒼黒】と呼んでいる二刀流の刀。