第3章 恋?いえ、それは鯉です。
「え、まって、なんで?」
「なんでって、知るかよ」
「私のこと好きになる理由ないでしょ?」
「好きになるのに大層な理由なんているかよ。
ていうか、銀さんがこんなに振り絞って言ったんだから、察しなさいよ」
気づけば銀時の顔が真っ赤だ。
「ねぇ、銀時ほんとに?」
「なにが、よ」
「私のことを好きだって…」
私の顔は最高に赤いだろう。
「っ、…そんな顔すんじゃねぇっての。
銀さんのことあおってんの?」
顎を指でくいっとされる。
「え、あおってるって?///」
「銀さんだって男ですよ?」
「え、うん、銀時は男だよ。
私には男の人にしか見えないよ」
私が素直にそういうと、
銀時は一瞬驚いた顔して、
ふっと笑った。
「やべぇ、好きだわ…」
「銀時?ひゃっ」
首にちゅっとキスをひとつ。
「好きだ。」
銀時はずっと連呼している。
「もう、俺以外のやつの名前呼ぶなよ?」
「え、あぁ、うん。たぶん?」
「たぶんって…まぁいいや。
李鶴那。ん。」
そう言って私に顔を向ける。