第8章 危険の中に奇跡あり。
「…だって、人が大切にするものには、繋がりがあるでしょ?
それが欲しかった。羨ましかった。
主様が私を大切にしてくれた時、むずがゆくて、でもこれが幸せだと気付いた。
主様が居なくなって、私は1人になって、
繋がりがなくなって、私も何かを大切にしたかった。
ううん、また、大切にされたかった。
だから、繋がりがほしくて、人の繋がりを取っちゃった。
ごめんなさい。」
「そうだったのか」
「お前は気付いてたのか?」
「うん、なんとなく。
でも、幽霊って言ったけど、このこ、
付喪神だよ。」
今やっと話を聞いていて確信を持てた。