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緋ノ鬼

第5章 愛はまれに狂気となる。




「ありません。」


そう告げると私は反対方向に歩きだした。


「まってよねぇちゃん、
少しだけだからよ、ちょっと時間をくれたらいいからよ」


めんどくさいな。

私に触るな。

汚したくないんだ。

もう。誰の血でも、


「触るなっ「時間なんてないヨ」」


ザシュッ!!



なにが起こった?

振り返った目の前に、

なぜ先程の天人ではなく

こいつが


なぜこいつがいる!



「神威!!」



「君の獲物?あぁごめんネ。
殺しちゃった♪」


倒れた天人の胸に穴が開いていた。


とんだ殺人鬼だ。

殺すことを楽と考えるこいつは。


私の両親をも殺したんだ。


「あり?助けてあげたのにお礼もないの?」



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