鬼鮫さんの小説を読み漁るうち、この作品に巡り会いました。その中で私はこの鬼鮫さんが一番好きだと思いました。
この鬼鮫さんが暴力的なのには理由があります。読んでみて下さい。愛情表現が不器用な鬼鮫さんが、情が深くてそして格好いいのです。鬼鮫さんに愛される牡蠣殻さんも面白くて不思議で変なところが好きです。牡蠣殻さんを想う鬼鮫さんの包容力と未熟なところが人を好きになる自然さを感じさせて素敵です。そんな二人の様子が風情のある情景描写と細かな心理描写で書かれています。
何年もかけて書かれている作品のせいか、ところどころ噛み合わないのが残念ですが、いつか推敲してまとめられたものが読めたら最高だと思いました。
2020-06-04 17:57:54