第17章 猫被り疑惑系女子:桜井
「桜井君、いつも頑張ってますから……アメあげます。皆さんには秘密ですよ?」
「あ、はい……ありがとうございます!」
二年生でマネージャーのさん。
凄く丁寧で、何でも出来て優しくて。
「天使」とか「女神様」と呼ばれてて、しかもそれが凄く似合う人。
ボクはずっと前から惹かれている。
だから、アメ1個を貰っただけで舞い上がってしまう。
でも、青峰さんは嫌いらしくて……。
「青峰君、困ります」
「………チッ」
「困ります」
「うぜぇ話しかけんな」
毎日こんな調子だ。
流石にボクもいたたまれなくなる。
さん大丈夫かな…。
本当は助けたいけど、勇気がでない。
「……チッ」
え…? えぇぇ ! ?
さんが舌……舌打ち ! ?
今吉さんをはじめ、皆さん絶句。
「てめぇ……!」
「は?」
冷たい目で青峰さんを見上げる。
……怖い。
「ふざけんじゃねぇ!」
「はっ、それが先輩に対する物言い? ふざけてるのはそっちでしょうが!」
「こんの……」