第15章 舞台系女子:森山
「ちゃん、日曜日はカラオケデートに行こう。セイレーンのような君の歌声を聴かせて欲しい!」
「……喜んで!」
「オレたち舞台見てるんスかね?」
「(ロ)ミオとジュ(リ)エットか ! ! 」
「……言えてないっスけど言いたいことはわかったス」
ということで、日曜日。
ネットで調べまくったから……デート服は今日も完璧なハズだ。
大丈夫、笠松も大丈夫だと言ってくれた←「ヤケだよ」
「由孝さん、お待たせしました!」
「! 可愛い…」
前髪は小さな飾りがついたピンで斜めにとめていて、落ち着いた色のワンピース。
似合うし可愛い ! !
「そう? 照れちゃうなぁ……ありがとう。由孝さんも素敵~」
「ありがとう」
良かった……。
いつもちゃんには格好いい姿を見せていたいからな。
歩いてすぐそこにあるカラオケ店に行こうとしたときだった。
向こうから、女の子3人組がやってきた。
と同時にちゃんがオレを凝視している。