第14章 反則系女子:宮地
「手ー離したら"ひく"ぞ」
「うっ……またそういうこと言う」
「バカ、轢くじゃねーよ…」
軽く手を引くとが少しよろける形でこっち側に来た。
わざとギリギリまで顔を近づけると、ビックリした顔の。
「こっち側に引くぞっつってんだよ、わかったか?」
「は……い、うん」
今の……やりすぎたか ! ?
恋人なんて初めてだからよ……いつ何をやっていいのかわかんねー。
「きよ君、ここで……」
「あぁそうだな。……それじゃ」
片手を上げる軽い挨拶をし、帰ろうとしたら腕を引かれた。
なんだ? と思って振り返った瞬間。
ほっぺに柔らかい感触……チュと鳴らされた音。
「じゃあ……また明日」
小走りで帰って行った。
………今日一番の反則。
しゃーねー、こうなったら明日仕返ししてやっかな。
翌日、は熱出して休んだ。
これは反則っつーか……アウトだな。
~End~