第10章 ウブ系女子:黄瀬
「あんなこと初めて言われたし、涼ちゃんから言われたのが嬉しくて」
チラチラとオレを見上げながら、恥ずかしそうに言って……もう我慢きかない。
手を引いて、建物の陰に入る。
の不思議そうにしてる顔もまた可愛い。
「どうしても今欲しくなっちゃって」
「何を?」
最近ハヤリの壁ドンをする。
え? いや蝉ドンはちょっと……。
絡めた手からが凄くドキドキしてるのが伝わる……可愛い。
は毎度可愛い反応してくれる。
このウブさがたまんねーんスよ。
「の唇。……ダメ?」
リンゴみたいに真っ赤な顔で、一生懸命答えようと口をパクパクさせてからやっと……。
「……して」
そう言われた頃にはもうしてたんスけど。
その後、は外でしっとり深いキスしたことに羞恥でヘロヘロになっちゃって。
もちろんちゃんとお家に届けたんスけど……。
もしかしたら、いつかはお持ち帰りしちゃうかもしんないっスね。
~End~