第9章 花札系女子:木吉
「日向がよく"とどのつまり"って言葉を使うんだが……」
「うん」
「トドが詰まるって怖いよな」
「それ伊月君に言ってあげて」
伊月?
伊月ってトド好きだったか?
「なんでだ?」
「ダジャレになるからだよ」
は普段から冷静でしっかりしてて、しかも面白い。
頭の回転が速くて、すぐに色々思い浮かぶからダジャレも伊月に負けてないんだ。
そんなの可愛いところは。
「は可愛いなぁ」
「えっ ! ? なっ、どっ、ちょ、もう!」
「ははっ、そんなに照れることないのに。可愛いなぁ」
「え……う、あ、うん」
顔を真っ赤にしてしどろもどろになるところだ。
真っ赤になりすぎて目も充血するのは可哀想だけどな。
「て、鉄平だって、か……可愛いよ」
「ははっ、ありがとな」
「いやつっこんでよ……」
今日はオレの部屋でのんびりデートすることにした。
ただ世間話をしたりおやつを食べたり。
たまにはいいなぁ……。