第7章 湯豆腐系女子:赤司

私がプレゼント、なんて……意味を分かってて言っているのかな？


「はもう僕のものだと思っていたが、プレゼントということはまだそうではなかったのかな？」

「え ! ?　いや、そうなんだけどそうじゃなくて……」

「それとも……」


身体を後ろから抱き寄せて、右手でゆっくりの左腕をなぞりながら耳元で囁いた。


「自身もまだ知らない……僕以外の人には見せない可愛い顔や声を……くれるのかな？」


目を瞑って恥ずかしさに耐えている。
からかったつもりはないが、少し抑えるべきだったかな。


「冗談だ、急にそんなことはしないよ」

「え……でも私そのつもりで……」

「今でこんな状態だ、先に進んで大丈夫だと思うかい？」


ごもっともだ、という表情をして小さく「……分かった」と呟いた。
そんな小さな姿が愛らしくて、おでこにそっとキスをして抱き締めると、も僕の背中に手をまわしてキュッと力を込めた。

僕はまだこのままでも十分だ。
だから焦らないで、ゆっくり、自分の心と体で相談してくれ。

けれど……先に進む、と決断したら……覚悟しておくんだよ？


～End～