第4章 ノリ系女子:今吉
「もう、家じゃないんだから! 誰か来たらどうするの!」
「家やったらええんか?」
「いいよ ! ! 」
勝った。
「あ、違う、よくない! 待って! 今のノリで言った!」
待てるかい。
むしろさっきよりニヤけ止まらんわ。
「ほんならワシの家行こか~」
「ちょ、まっ待って ! ! 」
―隣の部屋―
「今吉さんこんなに強引だったなんて……情報になかった!!」
「どこでもSだな」
「あの、やっぱり盗み聞きはまずかったんじゃ……」
「大丈夫だ! 多分 ! ! 」
「若松声でかいぞ……」
会話、丸聞こえやっちゅーねん。
「ほぉーなんや楽しそうやなぁ、何かおもろいことしてたんか?」
「「「「……え?」」」」
「何って、見りゃわかんだろ、昼寝だよ」
「それ大ちゃんだけでしょ ! ? 」
昼寝しとったら喋られへんがな。
盗み聞きしとったんはとっくに知っとる。
……誠凛さん見習って明日から練習と桃井の仕事3倍にしたろかな。
まぁええ、説教は後や。
廊下で待っとるし早よう家帰ってアレコレせなあかん。
何したろーかな……。
~End~