第34章 スケート系女子:黄瀬
スケートなんて久しぶり。
で、っちと来るのは初めて。
やっぱしばらくやってないと歩きにくい。
っちの歩き方もたどたどしいし……。
氷の上に乗ったらもっとヤバかった。
特にっちが大変そう。
「大丈夫っスか?」
「大丈夫っす。昔を思い出せば大丈夫」
そこそこは滑れるらしいけど、これだと……。
少し滑って、手すりに掴まって休憩。
「疲れた」
「早いっスよ!」
「久しぶりだもん、しょうがないじゃないか」
ちょ! 後半部分をモノマネしながら言わないで欲しいっス!
どうも足に入る力の加減がうまくいかないらしい。
でもだんだん楽になってきたみたいで。
「まぁまぁでしょ?」
「うん、ちゃんと滑れてるっス」
これならさっきより何倍も楽しめそうっスね。