第33章 聖母マリア系女子:森山
「悪い、お前を見てたらつい……ムラムラして」
「やだ……大丈夫?」
頷いては見せたが、あまり大丈夫ではない。
かと言ってここで手を出せば終わりだ。
たがムラムラしたままなのも……。
「えっと……キス、しようか?」
「止まらなくなるかもしれない」
「私がなんとかしてあげるから大丈夫よ」
自信が感じられる微笑みはまさに天使。
頼って、いいだろか。
そっと頬に手を添えると、その手を握ってまた微笑んでくれた。
そしてそっとキスしてくれた。
からしてくれるなんて、久しぶりだな。
嬉しい。
唇が離れるのが名残惜しい。
つい、手を掴んで引き寄せるところだった。
が止めてくれた。
「応援してる、頑張って。終ったら沢山、ラブラブしよ?」
その微笑み!
追い討ちかけないでくれ。
冗談じゃなくどうにかなりそうだ。
だが……試合が終わればラブラブタイムだ。
シュートも勝利も、そしてオレ自身をも君に捧げよう。
~End~