第33章 聖母マリア系女子:森山
「森山さん! あの(ロ)ングの子、可愛くないですか ! ? 」
「ん……? あぁ」
「 ! ? どうしたんですか!」
「なにがだ?」
部活の休憩時間。
話しかけてきて今度は慌て出した早川。
横で小堀も心配そうな顔をしている。
「体調悪いのか?」
「休みますか ! ? 」
お前ら揃ってどうしたんだ。
いたって普通だろ。
さて、練習再開だ。
明日の練習試合に向けてのシュート練習。
10本中10本。完璧だな。
彼女に初めて見せるバスケ姿。
格好良い姿を見せたい。
そこへ、笠松と黄瀬が来た。
二人とも深刻そうな顔をしている。
「どうした? そんな顔して」
「お前、体調わりぃのか?」
「……さっき早川たちにも言われた。悪く見えるか?」
「むしろ悪いようにしか見えないっス」
何を言ってるんだ?
シュート完璧だぞ、体調は全く問題ない。
大丈夫だ、と再度伝えたが、「そうか……」と納得のいかなそうな顔をして戻った。
そんなにオレの様子は変なのか?