第27章 誉め殺し系女子:今吉
「なぁ、ワシに好きとか言うてほしくて先に自分から褒めてきたんやな?」
「……うん」
素直で可愛いで、十分。
口には出しとらんだけで、いつも思っとる。
今日は勉強かなり頑張っとったし、ご褒美に……。
「ー、ここ座れ」
「ん? え ! ? いや、いいよ! 重いから!」
「大丈夫やって、はよぅ」
ポンポンと胡座を叩いてここに座るように言った。
顔を真っ赤にしながらもトタトタ歩いて来て座った。
そんで後ろから抱き締める。
「ど、どうしたの?」
「勉強頑張ったご褒美や。たまにはええやろ?」
「う、うん」
「そない真っ赤にならんでもええのに。可愛いなホンマ」
頭を撫でると嬉しそうに……猫みたいやな。
ふぅ、なんや今までの疲れがどっと出てきたみたいや。
柔らかくて、ふわふわしとって、安心するからか……。
眠っ………。
アカン……けど眠っ……すまん。
「ねぇ翔一。……翔一? 寝てるの ! ? この体勢で ! ? 」
~End~