第1章 彼への思い…そして懺悔
就任式……
マリー「玲雄!!……。」
玲雄「マリー!!」
玲雄「あぁ…会いたかった……。」
マリー「私もよ、玲雄。相変わらず美しいのね。この会場に入ってすぐに気づく位ですもの。」
玲雄「ありがとう。マリー。」
マリーは会場に入ってすぐ、玲雄と会話を始めた。
でも、私は。
ベーア「あ……。」
鏡夜がいる場所をできるだけ遠ざけていた。
会ったらきっと、最初にこう言われるだろう…
「俺はお前を殺すためにここまで来たんだ。」
と。
そんな事を言われたら、きっと私の心は崩れてしまう。だから……。
そんな事を考えているときふいに思い付いた。
私は本気で彼を愛している。なら、彼が望む死で罪を償うのが良い。この姫と守護者という関係が終わった時、死のう。と。
今死ねば、契約者である南雲の一族の頭領…つまり鏡夜も一緒に死ぬ事になる…。
この契約という呪いが解けた時こそが、私の最後だ。
ベーア「鏡夜はそれを目的としてここにいる…。なら、迷う事はないじゃない。」
そう決心すると、私は鏡夜のいる場所へと向かった。