第4章 「今までで一番幸せだよ」

耳元で囁かれてどきっとした。


「わ、私が選んでいいの？」


「うん、お前に選んで欲しい。」


表情の見えない征十郎の言葉にどきどきして、恥ずかしくなる。


「おしゃれなのにしなくちゃ。」


赤くなった頬を見られたくなくて征十郎から隠れるようにカーテンの影に逃げた。