第20章 vs桐皇
side
私たちは負けた
私は必死で泣きそうになるのを我慢する
(みんなが泣いてないのに私が泣いちゃダメだ‼︎‼︎)
控え室に戻ると大我がロッカーをガンッと殴っていた
日向「当たるな、火神。切り替えろ‼︎」
リコ「そうよ‼︎ まだ2試合あるんだからね‼︎ 落ち込んでる暇なんてないわよ‼︎」
(やっぱり日向先輩とリコさんは凄い……)
だけど、言葉には出さないだけで皆相当キツイんだと思う
リコ「反省はあと‼︎ とりあえず帰るわよ‼︎ 火神君はちゃんと病院行くこと‼︎‼︎」
火神「ウス」
先輩達は先に行ってしまったようで、控え室に残ってるのは私とテツ君と大我だけ
火神「…なあ。…これが限界なのかもな。正直もっとやれると思ってた。けど結果はこのザマだ。圧倒的な力の前では力を合わせるだけじゃ… 勝てねーんじゃねーのか?」
大我はそう言って控え室を出て行った
(大我…っ。何でそんなこと言うの…?)
私はまた泣きそうになった
そして私とテツ君も控え室を出る
私はテツ君の前を歩いていた
すると、後ろから廊下の壁をガンッと殴った音が聞こえた
(っ………)
私は前にいる大我に走っていって
『大我…っ。ごめん、ちょっとトイレ…行ってくるから……っ…先輩達に…伝えてもらっても良い?』グスッ
火神「オイ、お前……っ」
私は大我の返事を聞かず、その場を離れた
じゃないと泣いてるところ大我に見られちゃうから