第4章 血縁関係
日が出ている内はまだ暖かいが、夜にもなれば震えるくらい寒い。
月島ははぁと星空に向かって息を吐く。
「月島さ。あの羽根を誰に貰った?」
月島はちらりと横目で吉川を見る。
直ぐ視線を戻し、少し口を開けた。
「…………曾祖母です」
吉川はばっと体を起こし、月島を見る。
吉川の目はこれでもかってくらい見開かれている。
「………………」
言葉を失うとは正にこのことだ。
月島は空を仰ぐのをやめ、吉川を見る。
「多分、吉川さんが『一会』と言っている人は僕の曾祖母です。僕の曾祖母も『一会』ですから」
嗚呼....
今やっと....
バラバラだったピースが1つとなってパズルが完成した
「吉川さん、曾祖母と知り合いだったんですか?」
「い、いや。知り合いと言うより、友達だった」
「曾祖母、言っていました。この羽根の持ち主のこと」
「え........!?」
月島はヤタガラスの羽根をくるくると回している。
「『この羽根があるから、私は長生きできた。羽根の持ち主に感謝している』と」
月島は一息置き、
「僕は持ち主のことを聞いたことがあります。だけど、曾祖母は『分からない』と言ったのです。ずっと昔からあると。気付いたらこの羽根があったとも言っていました」
あぁ、そうだ
僕は人間になって直ぐ一会に羽根を渡した
僕の最後の魔法をかけて............